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学習塾の仕組み

実際に自分の目で見てみようと、大阪の吹田市にある関西大学文学部の夜間講義に「出席」したことがある。十数年ぶりに学生の中に混じると照れ臭い。私に教わった生徒も何人かおり、私を目撃して目を丸くしている。講義開始後十分ほどの間、パラパラ遅れてくる者もいるが、仕事の帰りであろう。息せき切って走ってくる姿から読みとれる。昼間部だと講義開始から三十分の間、途切れることもなく、遅れる理由に乏しいはずの学生が入室してくる。出席カードが配布される時間を見計らって、それまで外でダベッているのだ。残念ながら昼間部の全部とはいわないものの、講義の雰囲気を壊す学生が少なからずいる。もちろん昼間部に落ちてやむをえず……という生徒も中にはいるだろうが、講義の雰囲気を見ても大幅な遅刻者は見かけなかった。文学部三回生用の「江戸文学」の講義を見学する。今日のテーマは芭蕉の句の特徴についてである。教授も授業の流れを心得ており、年配の学生から順にコメントを求めている。それに釣られて若い世代も自分の意見を述べている。大教室を用いるような講義も幾つか見られるものの、大抵は教授とそれを囲む形での二十人足らずの学生という恵まれた環境で勉強に励んでいる。図書館も講義終了時間に合わせて夜九時まで開館しており、支障なく文献の貸し出しが可能である。