DHA・EPAは、いずれも魚介類だけに含まれている特有の脂肪酸ですが、なぜ魚介類にこれらの脂肪酸が多く含まれているのでしょうか。油がその性質によって、三種類に分類される。これら三種類の油の特徴的な違いを、わたしたちは視覚でも判別することができます。たとえば常温では、焼肉などに使う「ラード」(飽和・一価不飽和脂肪酸系の油)は固体化した状態ですが、天ぷらに使う「ベニバナ油」(リノール酸系の油)や、魚に含まれている「魚油」(αリノレン酸系の油)は、いずれもトロトロした液状になっています。しかし徐々に温度を下げて氷点下を過ぎると、やがて「ベニバナ油」も固体化し、さらにもっと温度を下げると「魚油」も固体化します。二つの油の中で、魚油などαリノレン酸系の油の融点(固まりはじめる温度)が、もっとも低いというわけです。じつは魚が、この固体化しにくいαリノレン酸系の油を体内にそなえているということは、その生態において非常に重要な意味をもっています。なにしろ日本近海でいえば、三陸沖に流れこむ親潮流域の海水の温度は、真冬ともなれば氷点下近くまで下がることもありますし、暖流海域でも表面温度こそ高いものの、水深100メートルも下がれば、五℃前後の低温状態です。このとき、もし魚の体内に含まれている油がラードのように融点の高い、固まりやすい(凍りやすい)油であったら、変温動物の魚は即座に固まって死んでしまうでしょう。リノール酸でも同様です。冷たい海中に生きる魚にとって体内の油は、融点がもっとも低いαリノレン酸系の油、つまりDHA・EPAでなければならないわけです。相模中央化学研究所の矢渾一良博士らが抽出したDHAは、マイナス四五℃でようやく固体化したといいます。魚にかぎらず、海の中で生活している植物プランクトン、動物プランクトン、海藻などが、すべてαリノレン酸系の油を体内にそなえているのはそうした理由によるわけです。
[参考情報]
DHA & EPA+セサミンE|サントリーの健康食品・サプリメント[公式 通販]
http://www.suntory-kenko.com/supplement/main/43322/
→ DHAの特徴
Copyright (C) WWW.KISETUFU.COM. All Rights Reserved.