年齢を重ねると繊維がやせてくるため、弾力がなくなってしまう。よって表皮の土台である真皮が地盤沈下を起こし、皮膚がたるんだりシワになったりするのです。その原理は解明されていても、かつてはそれを食い止める化粧品はありませんでした。ところが1980年代に入って、ついに真皮層まで潜ってその働きを活性化させる、美容液という化粧品が誕生したのです。化粧品業界において、これはセンセーショナルなできごとでした。私も、「ついに、こんな化粧品が現れたのか!」と驚いたのを覚えています。その革命的な化粧品の登場を目の当たりにしているだけに、私は美容液というものに強い思い入れがあり、たとえ化粧水を省いても美容液だけはしっかりと朝晩つけています。ところが、きちんとスキンケアをしている女性でも、美容液を省いてしまっている人は案外多いのです。主な理由としては、「値段が高い」「いつ使えばいいのかわからない」「どんな効果があるのか知らない」ということを聞きますが、それではあまりにもったいないと思います。私は美容液を「お肌の栄養剤」とも呼んでいます。疲れた肌にすぐに効いてくれますし、やはり「ハリ」が違ってくるからです。まれにクリームの上から美容液をつけるという方がいますが、それでは真皮にまでなかなか浸透しません。順序としては、化粧水で肌を整えたあとに美容液をつけ、そのあとに乳液かクリームで栄養分を閉じ込めるのが通常のやり方です。美容液が他の化粧品と比べて値段が高いのは仕方がないこと。なぜなら、水分や油分ではなく、肌のための「栄養分」を摂るわけですから。栄養ドリンクだって、小さなボトルなのにけっこうな値段がしますよね。でも、コタツと1本飲むだけで、活力が取り戻せるなら安いもの。10代、20代前半までは真皮層にも元気かおりますが、20代後半になればだれもが「肌の地盤沈下」の可能性を秘めています。若さの象徴である「ハリ」をキープするために、美容液はぜひスキンケアに組み込んでいただきたいと思います。
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